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長繊維と短繊維とは?特徴や違いとは?

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「長繊維」と「短繊維」って意識したことはありますか?

同じ原料で作っても、長さが変われば、性質や特性が異なる糸が出来上がります。

「長繊維」と「短繊維」はどのような違いがあるのでしょうか?今回は、「長繊維」と「短繊維」の特徴や違いを調査しました。

長繊維と短繊維とは?

長繊維と短繊維

「長繊維」と「短繊維」は、その名の通り、繊維の長さの違いです。1本あたりの繊維が長いか短いかによって、「長繊維」と「短繊維」に区別されます。

長繊維(フィラメント・ヤーン)

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長繊維とは、繊維の長さが極めて長い繊維を指します。長繊維を仕分ける具体的な長さの定義はありませんが、数百、数千メートルと続くような繊維を、長繊維として分類されます。英語では、「filament yarn(フィラメント・ヤーン)」などと呼ばれています。

主に人工的に作られる「化学繊維」、または、天然繊維では唯一の「シルク」が長繊維に該当します。

化学繊維は、細い孔が多数開いたシャワーヘッドのような形をしたノズル(口金)から繊維の形状に押し出して紡糸をします。化学原料のチップを溶解して、樹脂をノズルから押し出し形状するので、長さに関しては樹脂がある限り、無限の長さを作り出すことができます。また、化学繊維は、紡糸の過程で、短繊維に整形することも可能で、「化学繊維=長繊維」ではないので、注意してください。

そして、天然繊維唯一の長繊維に位置する「シルク」は、繭一つから約1,500mの長い繊維を摂ることができます。化学繊維と違い、長さは限られていますが、十分に長さのある繊維と言えるでしょう。

短繊維(ステープル・ファイバー)

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短繊維とは、繊維1本の長さが、コットンリンター(コットンの種の周りの極細の毛)のような数ミリから数十センチメートルの繊維を指します。糸1本では短いものの、紡績工程で撚りをかけながら紡ぐことで、長い糸になり、織物やニット生地ができます。短い繊維を合わせながら紡ぐので、糸の太さが不均一となり、厚みや空気を含みやすくなるので、通気性や保温性が求められる生地と相性がよくなります。

英語では、「staple fiber (ステープル・ファイバー)」や「spun yarn(スパン・ヤーン)」などと表現されます。

コットン、ウール、リネンなどのシルク以外の天然繊維が、短繊維に分類されます。また、化学繊維も人工的にさまざまな形状へ整形することができ、短繊維を作ることも可能です。

パッと見てすぐに短繊維か長繊維かは、判断しにくいかもしれません。短繊維かどうかを知るには、糸を分解することで、すぐに分かります。生地から1本糸を抜き出して、撚りをほどくように糸を回してみてください。短繊維の場合は、短繊維同士を撚りながら紡いで1本の糸にしているので、撚りを解くと簡単にほどけます。

長繊維:化学繊維・シルク

短繊維:化学繊維・コットン、ウール、リネン(シルク以外の天然繊維)


長繊維と短繊維の比較と特徴

長繊維と短繊維を比較すると、どのような違いがあるのでしょうか?

長繊維は糸1本が長いため、繊維を拡大するとまとまりがよく、毛羽立ちなどは少ないです。生糸(無加工糸)の長繊維の場合は、特に毛羽立ちはなくなるでしょう。

反対に短繊維は、下記の写真のように短い繊維をつなぎ合わせている分、繊維の毛羽立ちが見られます。これらの糸の特徴で、生まれる違いをまとめてみました。

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 長繊維短繊維
風合い固い柔らかい
厚み薄い厚い
重さ最軽量糸の紡績が可能なため、
軽量生地が作れる
糸が太いため最軽量は狙えない
光沢感光沢ありダル
強度強い弱い

 風合い

短繊維は、繊維の1本1本が短いことにより、毛羽感が出ます。 コットンがイメージしやすいと思いますが、合繊のようなペタっとした質感や肌触りではなく、柔らかくてふんわりとした肌触りが短繊維の特徴です。長繊維の場合は、フィラメントカウントや加工糸の種類によっても、風合いは大きく変わりますが、なかなか短繊維のようなふんわりとした手触りの再現は難しいでしょう。反対にペーパーライクやフラットな表面感は、長繊維が向いています。

 厚み

短繊維の場合は1本1本が短いことで、かさ高性がでるため、長繊維に比べてボリューム感や生地に厚みが出ます。短繊維では、長繊維で作るようなフラットで限りなく薄い生地を再現することは難しいでしょう。反対に、長繊維は、膨らみがない分、薄く軽やかな生地を作ることができます。

 重さ

重さに関しては、長繊維の方が有利です。短繊維は糸が太くなりがちなので、長繊維のような10d以下の軽量糸を引くことはできません。そのため、長繊維の方が、軽量の生地を狙うことができます。

短繊維は、長繊維のような軽量感は狙えませんが、かさ高で厚みのある印象に対しては、隙間や空気が多い分、軽く感じられるかと思います。

 光沢感

基本的に短繊維はダルな印象で、光沢感は弱めです。長繊維の場合は、タスランやウーリーなどの加工糸や、酸化チタンを配合したフルダルなどの糸は、コットンのようなダル感を演出します。そのため、彩度の高い鮮やかな色目を出すことは、難しくなります。

長繊維の無加工糸の場合は、表面がフラットになり、反射率が上がるため、光沢感が強くなります。糸の加工次第で、光沢感は調整できますが、ナチュラルな見た目よりも光沢感があり、キレイめな生地が好みの場合は、長繊維が好ましいでしょう。

 強度

糸の太さにもよりますが、糸強度は長繊維の方が強くなります。短繊維は、短い繊維を撚りで紡ぐため、ほどけやすく長繊維ほどの強度はありません。

長繊維と短繊維の組み合わせ

長繊維にも、短繊維にも別々の魅力があります。そして、その両方の魅力を引き出すために、長繊維と短繊維の両方の糸を組み合わせて生地を作る方法があります。

短繊維は、前述した通り、糸自体が毛羽立ちやすく、経糸と緯糸の両方に毛羽立ちやすい糸を使って織ることは、絡まりやすく、また摩擦で糸切れが発生しやすいため、高い技術が必要な上に、欠点が発生しやすくなります。そこで、経糸に長繊維を張ることで、絡まりを軽減したり、織りやすくなります。また、長繊維の強度や安定性を持たせながらも、短繊維のナチュラルタッチや風合いの良さも掛け合わせるハイブリッドな生地に仕上げることができます。

まとめ

POINT

長繊維(フィラメント・ヤーン):繊維1本の長さが極めて長い繊維

  • 化学繊維・シルク

短繊維(ステープル・ファイバー): 繊維1本の長さが短い繊維

  • 化学繊維・コットン、ウール、リネン(シルク以外の天然繊維)

長繊維と短繊維の違い

  • 長繊維:風合いは固めで、厚みはなく、光沢感と強度は高い。軽量生地も作れる
  • 短繊維:風合いが柔らかく、厚みがある。ダルで強度は弱い。糸が長繊維より太くなるため、軽量生地は難しい

同じ化学繊維でも、長繊維か短繊維か全く別物の糸に生まれ変わります。短繊維と長繊維に、メリットとデメリットを把握しながら、使い分けてみてはいかがでしたでしょうか?両方を組み合わせた生地もいいかもしれませんね。

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