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「リサイクル」と「アップサイクル」の違いとは?

世界中の多くのアパレル企業がサステイナブルファッションへの切り替えを推進していく中、ファッション界にもたくさんの環境負荷を減らす対策が進められています。

今回は、そんな環境対策案の中でも「リサイクル」と「アップサイクル」について焦点を当ててみたいと思います。

「リサイクル」と「アップサイクル」の違いとは?

リサイクル(Recycle)とは?

リサイクルは効き馴染のある言葉ですよね。普段から、空き缶やペットボトル、新聞紙などの分別とリサイクルを徹底されている方は多いのではないでしょうか?

「リサイクル」とは、不要になったものを回収して、原料にまで戻して再利用することを指します。例えば、ペットボトルのリサイクルの場合、ペットボトルを回収して、PETフレークやペレット状に加工します。これを溶解して、原料まで戻し、さまざまなPET製品に形を変えて再利用されます。

このように、完全に形を変えて、原料ベースまで戻してから、再利用される手法が、「リサイクル」です。

アップサイクル(Upcycle)とは?

「アップサイクル」とは、本来は捨てられるはずのものに対して、新しい付加価値を持たせて、別の新しい製品に生まれ変わらせることを指します。簡単に言えば、「アップグレード」の考え方です。ファッション界に留まらず、他の産業でもアップサイクルの取り組みは積極的に行われています。

ファッション界で考えられるアップサイクルの付加価値とは、デザインや利便性などを考慮したアイデアや機能を付け加えるなどが挙げられます。

反対の言葉に「ダウンサイクル(Down-cycle)」があります。アップサイクルは、廃棄されるものをアップグレードして、元のモノの価値を高めることに対して、ダウンサイクルは、元のモノよりも価値を下げることを指します。

アップサイクルの例としては、使わなくなったジーンズを加工してバッグを作ったり、パッチワークなどの生地に充てたり、空き缶を加工して、ペン立てなどにするなどがあります。

ダウンサイクルの例としては、洋服をつぶして、雑巾などに使用するなどの、元の洋服より価値を下げて利用すること(グレードダウン)です。そのまま廃棄するよりは、活用することができていますが、できるだけ付加価値を加えてアップグレードさせたいですよね。

アップサイクルの誕生

「アップサイクル」は、昔から自然と行われてきたとも言われていますが、「アップサイクル」という言葉の誕生は、1990年半ばまで遡ります。元エンジニアであったライナー・ピルツ(Rainer Pilz)がインテリアデザイナーに転向し、ドイツのメディアに「未使用の製品が代わりに価値を得られるように」という意味を込めて、アップサイクルと語ったのが最初だと言われています。

産業革命以降、私たちは大量の製品作りをしてきました。大量生産のおかげで、安価に製品を手にできるようになった今、修理やメンテナンスをすることよりも、新しく買い替える使い捨ての発想が根付いてしまいました。しかし現在では、環境対策やSDGsの発足により、持続可能な社会作りにシフトしてきています。「アップサイクル」は持続型社会には欠かせないキーワードになりました。

「リサイクル」と「アップサイクル」の違いとは?

前述にある通り、「リサイクル」と「アップサイクル」は別物です。「リサイクル」は資源としての再利用をしますが、「アップサイクル」は原料までは戻さずとも、別のモノに生まれ変わらせて新たな価値を生み出すことです。

「リサイクル」のように、原料まで戻す過程で、化学処理などが行われ、薬品やエネルギー消費の観点では、環境負荷がないとは言い切れないでしょう。「アップサイクル」も、どのようなモノに生まれ変わらせるかにもよりますが、個人でもできるほど気軽に取り組めます。リサイクルの場合は、個人で原料まで戻すことは不可能ですが、アップサイクルは誰でもできる手軽さがあるので、今後とも高い注目が集められていくでしょう。

アップサイクル促進「#ACTNOW」とは?

誰でも挑戦できる手軽さのある「アップサイクル」ですが、国連によっても推進されています。国連が行う「ACTNOW」というキャンペーンプロジェクトがあります。「ACTNOW」は気候変動や温室効果ガスを減らすための個人の取り組みを促すプロジェクトです。ファッションだけに留まらず、さまざまな気候変動に関連する起因を減らす働きがけがされています。

引用:ReFashion Week NYC Promotes Sustainability by Celebrating Secondhand and Sustainable Fashion | United Nations

「ACTNOW」内では、環境汚染と知られるファッション産業に関する取り組みがたくさん行われています。その中の一つで、「ReFashion Week NYC」は、2020年に2月にニューヨークで開催されたイベントです。ここでは、ファッション業界の環境への影響を認識し、人々がより意識の高い消費者になることを奨励することを目的としたイベントでした。参加したクリエイティブデザイナーたちは、服を捨てるのではなく、寄付、交換、修理を行うことを推奨しました。さらには、独自のスタイルやデザインを加えることで、新しい価値を生み出すとしてファッションの「アップサイクル」の重要性を伝えました。

アップサイクルに求められる生地とは?

リサイクルと違い、そのままの生地を活かしながら生まれ変わるアップサイクルの思考にあった生地とはどのようなモノがあるのでしょうか?

耐久性のある生地
原料まで戻さず、素材を活かしながら再利用されるアップサイクルにおいて、耐久性のある生地が適しています。できるだけ長く使用されることを目指すアップサイクルのため、長く着られる耐久性は重要な要素です。ポリエステルやナイロンなどの合成繊維はもちろん、質の高いコットンなどの天然繊維を選ぶことで、長く着続けられることができます。

変色のしにくい生地
変色も味がでていい場合もありますが、できれば鮮やかな色や買ったままの色をキープしたいです。ポリエステルやアクリルは色落ちもしにくい素材です。

上記のような例も挙げられますが、極論どんな服もアップサイクルに挑戦してみるのもいいでしょう。新たなデザインを加えて自分自身で使い続けるのも素敵ですし、自分が不要でも、他の人には価値があることもあります。廃棄の前に少し考えてみてはいかがでしょうか?

まとめ

POINT

リサイクル

  • 不要になったものを回収して、原料にまで戻して再利用すること
  • 個人だけで取り組むことは難しい

アップサイクル

  • 本来は捨てられるはずのものに対して、新しい付加価値を持たせて、別の新しい製品に生まれ変わらせること
  • 誰でも挑戦できる手軽さ

リサイクルとアップサイクルも今後ファッション界には、避けては通れない課題となります。着ない服はリサイクルボックスに入れたり、アップサイクルできる服はないか、廃棄前に立ち止まって考えていきたいと改めて感じました。

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