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「リヨセル」生地がサステイナブルと言われる理由とは?

「リヨセル」ってどんな生地かご存じでしょうか?最近、サステイナブルファッションやエシカルファッションが注目され、それに連れて「リヨセル」についての認知度も上がってきているのではないでしょうか?

今回はそんなサステイナブル素材としても知られている「リヨセル」について、紹介したいと思います。

「リヨセル」とは?

リヨセル

「リヨセル」は、再生繊維に位置する繊維です。「テンセル」とも呼ばれることもあります。

「リヨセル」はオーストラリアのレンチング社の商標で、「テンセル」はイギリスのコートルズ社が商標としています。2004年にこの2社が合併をしたことにより、現在では「テンセル」をブランド名とし、「リヨセル」は総称として呼ばれています。

「リヨセル」の語源は、ギリシア語の「Lyein(溶解する)」と英語の「cellulose(セルロース)」を組み合わせて「Lyocell(リヨセル)」となったようです。

リヨセの分類上は、化学繊維(人造繊維)の中の再生繊維に位置します。再生繊維とは、天然のセルロースなどからなる木材や綿などの天然繊維を、化学反応によって一度溶解して、再度紡糸して作られます。一度溶解してから、再紡糸(再生)することから、「再生繊維」と呼ばれています。

石油を使った化学繊維と違い、天然の原料を使用していることから、化学繊維に位置しながらも環境負荷の少ない素材として知られています。

リヨセルの原料と製造法

リヨセルの原料は、ユーカリなどの木材のパルプで作られます。木材パルプとは、木から機械または科学的に取り出したセルロース繊維の集合体です。生地にも使用されますが、ほとんどは製紙用に使用されます。この木材パルプを溶解してフィルターでろ過して、パルプの不純物を取り除きます。この状態の原料を紡糸することで、リヨセル繊維が出来上がります。

リヨセルがサステイナブル繊維と言われる理由とは?

天然の原料

製造法で紹介した通り、リヨセルは天然の木材を原料にしているため、人体への悪影響が少ない素材と考えられています。リヨセルの化学式は、コットンと同じ構造式を持ちます。構造式は同じですが、分子量が異なるので、性質にも違いがでてきます。

生分解性がある

リヨセルは天然繊維を原料としていて、その天然繊維分子をそのまま活かして製造されます。そのため、土の中で微生物の働きによって分解され自然に還る生分解性があります。これは、石油を原料とする合成繊維にはない性質で、化学繊維に位置付けながらも環境に優しい素材として知られている要素の一つです。

資源効率が高い製造法

生産時に発生する廃棄物やリサイクルとして回収した製品を再度セルロース原料にまで戻して循環利用をする「クローズドループ」と呼ばれる製法を手掛けていることから、資源効率が高くなっています。環境負荷の少ないことから、サステイナブル素材として注目が高い繊維です。

持続可能な木材を原料としている

リヨセルを生産するレンチング社は、独自の「木材及びパルプに関するレンチング社方針」を定めています。これに定められるガイドラインによって、リヨセルの原材料であるユーカリなどの木材は、人の管理によって育てられた木材を使用しています。森林伐採で採取されるのではなく、管理の上育てられた原料であることから、森林破壊に繋がらない「持続可能な木材」を原料として作られます。

また、原料であるユーカリの木は成長が早いことでも知られています。化学肥料や殺虫剤なども不要なため、土壌汚染の心配もなく、循環して同じ土地で栽培することができます。そのため、ユーカリは環境負荷が少ない優秀な木材です。

「リヨセル」の特徴

リヨセルの素材自体の特徴とはどのようなものがあるのでしょうか?

なめらかでドレープ性がある

リヨセルの表面は、とてもなめらかでソフトな風合いをしています。リヨセルの繊維の断面は円形で、弾力と反発性も持ち合わせていて、生地を垂らすとゆったりと自然にひだが入るようなドレープ性があります。触り心地も見た目からも、しなやかさを感じられる素材です。この特性を活かして、シャツやワンピースやドレスなどにも多く使用されます。

光沢感がある

繊維表面がなめらかなため、光沢感もあり、上品な見た目が特徴です。美しい光沢は、シルクのようだと例えられます。

吸湿性・速乾性に優れている

コットンと構造が近いこともあり、吸湿性と速乾性に優れています。水分を効率よく吸収し、放出することで、素早く乾かすことができます。汗を吸って、速乾性があるので、さらっとした心地よい着心地をキープすることから、インナーに適しています。水分が速く乾くことから、雑菌の繁殖を抑制することも期待できます。

静電気が起きにくい

吸湿性が高いことから、静電気も発生しにくい素材です。

強度と耐久性が高い

リヨセルは、同じ化学式の構造を持つコットンと比較しても高い強度があります。丈夫で耐久性が高いので、安定性のある素材です。天然繊維は、化学繊維に比べて耐久性に劣る傾向がありますが、リヨセルは、天然繊維の要素を持ち合わせながら、化学繊維としての高耐久も備えるハイブリッドな素材です。

洗濯でも縮みにくい

洗濯時に気になるのは、生地の縮みではないでしょうか?リヨセルは洗濯しても縮みにくく、寸法安定性が高い生地です。

白化しやすい

白化とは、生地の表面が白っぽくなってしまう現象を指します。原因としては、摩擦によるケバ立ちになります。表面の繊維が毛羽立つことをフィブリル化と言います。この現象は、リヨセルの性質が関係しています。リヨセルは、繊維の特徴として、水に濡れると硬くなり、この状態でこすれたり摩擦を受けることによって、毛羽立ちが発生します。毛羽立った部分が、白く見えることから「白化」と呼ばれます。買ったときと、白化によって、見た目が変わってしまう懸念があります。リヨセルは、デリケートな生地のため、取り扱いに気をつけて付き合っていきましょう。

まとめ

POINT

リヨセル

  • 化学繊維の中の再生繊維
  • ユーカリ・木材パルプが原料

リヨセルがサステイナブル繊維と言われる理由とは?

  • 天然の原料
  • 生分解性がある
  • 資源効率が高い製造法
  • 持続可能な木材を原料としている

リヨセルの特徴

  • なめらかでドレープ性がある
  • 光沢感がある
  • 吸湿性・速乾性に優れている
  • 静電気が起きにくい
  • 強度と耐久性が高い
  • 洗濯でも縮みにくい
  • 白化しやすい

環境負荷が近年のファッション界においてのキーワードである中、今後ますます「リヨセル」の活躍が期待できるでしょう。「天然繊維の要素 x 化学繊維の要素 x 環境負荷の少ない製造」が掛け合わさった優秀な素材「リヨセル」に注目です。

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